AIバブルの熱狂が続く中、世界が最も注目していたNVIDIAが2026会計年度第4四半期(2025年11月〜2026年1月期)の決算を発表しました。
結論から言えば、業績そのものは「怪物級」でしたが、投資家の反応は意外なものでした。投資家が今、何を考え、どこを見ているのか、ポイントを整理してお届けします。
主要指標はすべてが市場予想を上回る「完勝」
・売上高:681.3億ドル(前年同期比 +73%)
・調整後EPS:1.62ドル(前年同期比 +82%)
・粗利益率:75.2%(前年同期比 +1.7pt)
通期の売上高は、2159億ドル(約32兆円)に達し、前年から65%増加しました。一企業の成長スピードとしては、歴史上類を見ない規模です。
純利益は、市場予想を大きく上回る着地。
次世代AIチップ「Blackwell」の本格出荷により、データセンター部門が爆発的に成長。
なぜ「好決算」なのに株価は下がったのか?
これほどの好決算、さらに次期の売上見通しも「780億ドル」と強気だったにもかかわらず、発表直後の時間外取引で株価は一時5%以上急落しました。
そこには、NVIDIAゆえの「高すぎるハードル」があります。
1.「サプライズ」の欠如
市場は「予想を上回ること」をすでに織り込み済みでした。想像を絶するような「超・上振れ」がなかったことが、一部の投資家には失望と捉えられました。
2.中国リスクと規制
ガイダンス(業績見通し)に中国向けの売上が含まれていないことや、輸出規制の不確実性が改めて意識されました。
3.ゲーミング部門の弱含み
データセンターが絶好調な一方、ゲーミング部門は季節要因もあり、市場予想に届きませんでした。
今後の注目は、Blackwellの次を担う次世代アーキテクチャ「Rubin(ルビン)」への移行、そしてAIの「学習」から「推論」への需要シフトです。
ジェンセン・ファンCEOは、AIインフラが単なる投資ではなく、収益を生む「AI工場」になったと強調しています。
今後は「学習」だけでなく、AIを使う段階である「推論」の需要がどこまで伸びるかが鍵となります。
今回の決算で、NVIDIAがAI時代の「中央銀行」としての地位を揺るぎないものにしていることが再確認されました。
株価の反応は一時的な「期待値の調整」という側面が強いですが、今後は単なる「売上の伸び」だけでなく、「利益率の維持」や「AI投資の投資対効果(ROI)」がより厳しくチェックされるフェーズに入ったと言えるでしょう。

